ミートイン(meet in)というオンライン会議システムを保育所で活用する方法

ミートイン(meet in)というオンライン会議システムがあります。2019年1月ころから、一般利用されるようになっています。

「一般利用」というのは、ミートインが元々開発会社の社内でのコミュニケーションに利用していたんです。子供たちの母親である方をたくさんパートに雇って、オンラインで仕事の支持を出そうと。

でも、そもそも有名なZoomは、IDがどうのパスワードがどうのアプリを入れたほうがいいとか、声が聞こえないとか、ネットに疎い方には苦手な様子を見て、ミートインが開発されました。

それで「使いやすい」と社内で評判だったので、一般の利用を解放することになったそうです。

一般利用が始まってまだ丸々2年しか経ってないけど、もう使っている会社が3,000社にせまる勢いで増えてます。

ミートインは、まだまだ新しいオンライン会議システムではありますが、ネットの素人である末端の利用者の意見をよく聞いて、使いようによっては、先輩格のZoom/Google meet/microsoft teamsにはない特殊な機能を持つようになっています。

私の経営する保育所でもミートインを使うようになりました。保育士は、子供と接するのが主な仕事ですので、テレワークができない「エッセンシャルワーカー」なんです。

しかし、そのテレワークができない職場で、一体どのようにオンライン会議システムのミートインを活用するのでしょうか?

そのあたりを簡単に紹介します。うちの保育所の企業秘密の部分もぶっちゃけます!

ミートインを使って保護者とより一層密に連絡が取れる

園児の保護者とは、朝のお出迎えのときと夕方のお見送りの時にしか、情報交換する機会がありません。

お母さんお父さんも朝はお忙しいので、あまり情報交換の会話ができず、「お帳面」で前夜の様子や起きてからの体調、園での様子、排便の回数・様子等を交換するので精一杯で、お帳面を書く作業に追われる新人保育士も結構います。

お帳面は合間を見計らって書くように言っているんですが、彼女たちは、わざわざ書く時間を作ってお帳面を書くので、園児たちから目を離してしまうことがよくあるので困ってました。勢い、お帳面が情報不足になり、夜にお宅へ電話をかける始末です。

ミートインを使うようになってからは、今までの朝夕のあいさつとお帳面での情報交換に加えて、詳細なことは、お母さんがパートの合間の休憩時間やお家に帰ってから連絡が取れるようになっています。

帰宅後ですと、時間を少しいただいて、育児相談なんかもできるようになりました。

ミートインには他にも便利な機能がいっぱい

ミートインには、便利な機能があります。中には、ミートイン特有で他の会議システムにはない機能もあるんですよ。一つずつ、どんな場面で使っているのかを紹介します。

ルームのロック機能

ミートインを使って、ネット上に仮想の会議室を作るわけです。これは、他のオンライン会議システムと同じです。その仮想の会議室を「ルーム」と呼びますが、そのルームをロックすることができます。

ルームをロックすることで、現在のメンバー以外の入室ができないようになります。例えば、親子三者面談や保護者面談で仮想の面談室(ルーム)を作り、そのルームをロックするんです。そうすれば、もう、他人が入ってくることはありません。

「Zoom爆弾」を受けることもありませんし、他の職員や保護者が壁に耳を押しあてることもありません。あ、Zoom爆弾というのは、知らないうちに見知らぬ人がルームに入ってきて、ルームを荒らす人がいるんです。不法侵入者ですね。

また、去年に中国政府が介入して、Zoom会議をやめさせるという事件がありました。どうやって中国がその手の情報を入手したのかは、いまだに不明です。

ま、保育士が中国ににらまれるようなことはしませんけど。セキュリティーについては考えさせられますね。

名刺表示機能

園長や保育職員は、「営業マン」ではありませんから、保護者であるお客様に対して「名刺」をお渡しすることはほとんどないと思います。

しかし、今保護者と面談しているのは、保育所でどんな立場の保育士なのか、またどんな資格を持っているのか、園長先生なのか、複数の園をまとめる「総園長」さんなのか、はっきり言ってわかりません。

「担任として顔は知ってるけど、今さら聞けない」様子であることは間違いないでしょう。

面談のたびに、役職・立場を「名刺欄」に記入しておけば、

「あ、主任先生だったんだ!」とか、

「看護師さんだったのね。」

なんてことがはっきりして、より会話が弾むのではありませんか。

うちの園では、「名刺表示機能」やってます。

このようにして、ご自分を紹介するために名刺情報をプロフィールに表示できます。

資料のアップロード機能

うちの園では、毎月一回給食メニューを渡すときに、「園だより」を配布しています。この園だよりには、いろんなことをB4の用紙に書き込んで、カラーで印刷していました。

その内容は、同業者である園長さんはご存知ですよね。今のころなら、インフルエンザやノロウィルスに関して、その予防法や、もし発症したときの登園に関しての約束事なんかはマストです。

もし、空欄があれば、職員に交代でメッセージをちょこっと書かせています。

ミートインを導入してからは、それをワードやエクセルで作成し、パワーポイントで「絵」や「図」をつけて、PDFに出力しています。

そのPDFを資料としてルームにアップロードしておくのです。面談時にルーム内で保護者がダウンロードできますので、紙代・インク代が大助かりです。なんせ、プリンターのカラートナーはお高いですので。

また、国や県からの保育に関する情報や告知事項なんかもPDFにしてアップロードしておけば、保護者面談のときにデータをお見せして話せるので説得力がありましすしね。

事前に資料をアップロードしておけば、資料共有ボタンで画面に表示して、ペン等で書き込みができます。この書き込みはお相手にはわかりません。説明が下手な職員でも、カンニングペーパーがあれば必要最低限のことは保護者に伝わるでしょう。

共有メモ機能

画面上に記入した内容が、保護者にリアルタイムで表示されるメモ機能です。文字の大きさを変えることができて、PDFデータとしてお互いにダウンロードできますので、言った言わないのトラブル防止になります。

シークレットメモ機能

画面上に自分だけが見ることができるメモを入力できます。保護者には見られません。この機能は、新人保育士にはとても便利なんですよ。保護者面談で最低限お伝えしなければならないことをシークレットメモに書いておけば、言い忘れることがありません。

チャット機能

ミーティング中にチャットができます。発信者が誰かもわかります。チャットといえば文字でのやりとりですね。ちょっとした議事録に使えます。あのとき、誰がいい意見を出したとか、やる気が見えた等、ボーナスの査定に使っていることを彼女たちは知りません。

ホワイトボード機能

ホワイトボードに描いた図形等が、ルーム内でリアルタイムに表示される機能です。けれど、手書きでは中々きれいに書けません。大きなiPadがあればいいんですけども。ルームの主催をする主任が、本人と手書き用iPadの「2人」で入室して書けばいいんです。

ホワイトボードに描いたものは、PDFデータとしてお互いにダウンロードできます。

音声の文字起こし機能

園児の保護者の中には、お耳が不自由な方がいらして、今までは、朝夕に筆談をしていました。ミートインを使うようになってからは、この「音声の文字起こし機能」を使って話すスピードを落とさずに筆談ができるようになりました。保育士が話すスピードで、どんどん文字に変わっていきますから、同時通訳みたいなものですね。

お耳が不自由な保護者さん側は、チャットを打てばいいんです。ま、今の若い子はチャットを速く打てますけども。

マイクオンの状態で文字起こし開始キーを押すと、終了キーを押すまで、会話が文字に置き換わって記録されます。ルーム内のすべての参加者がダウンロードできます。もちろん、編集ができます。別途、文字起こしファイル一覧に格納されます。

録画機能

録画ボタンをクリックすると、自動的に録画が始まります。終了後、PCのダウンロードファイルに自動的に保存されます。

うちの園では、録画の記録を半年分保存して、いつでも見られるようにしています。

電子契約の締結ができる

ミートインには、電子契約を締結できる機能があります。初めての面談から保育の契約まで、一切の行為をネットで完結できます。便利であることはわかっているんですが、うちではこの機能を使いません。最初は、リアルで会いませんとね。

モニタリング機能

さて、ここからはあまり大きな声では言えないんです。職員に知られたくない機能です。

ミーティングをしているルームを、外部からはわからない形で観察することができます。

職員とお客様との会話の進み具合を内緒で見守り、後で職員を指導する材料になります。まぁ、あのときあんなこと言ってたやろ?ってこちらが言うので、ばれますけど。

利用状況集計機能

利用状況を集計することとは別に、現在の利用状況がわかり、そのルームに入室したり、モニタリングができます。

一斉に開始される保護者面談等に、各ルームを巡回して挨拶をすることが可能です。また、複数園があるときでも、いちいちリアルに巡回することはなくなりました。

他にもいっぱいある機能

ミートインには、他にもウェビナー機能なんかもあります。複数施設に一斉に朝礼する、とか総園長からの生の声を送ることができますけど、うちは、まだそこまではやってません。今後の課題です。

meet in操作マニュアル

ミートインの使い方はとっても簡単なんです。そもそも母でも使える簡単な会議システムが欲しいという発端で開発されてます。

ですから、操作が簡単なんです。細かいところはきちんとしたマニュアルがありますから、安心です。

操作マニュアルは、こちら
meet in操作マニュアル一覧

ミートインに関するお問い合わせは、弊社までどうぞ。

有限会社アジール
k.taniguchi@asyl-jp.com
「@」を半角文字の「@」に変えてくださいね。

ミートインと、従来のオンライン会議システムとの違いが気になる方は、この記事を見てください。
Zoomとミートイン等オンライン会議システムの比較

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