コロナ禍を始めとする不況原因は、一事業主の力だけではどうすることもできません。事業規模を縮小するためにやむなく解雇することが、今後どんどん発生すると思われます。
この状況を鑑みて、国は助成金を支給することにより再就職を支援することになりました。労働移動支援助成金(早期雇入れ支援コース)といいます。
労働移動支援助成金(早期雇入れ支援コース)の支給条件
令和3年12月31日までに、
- 再就職援助計画などの対象者を、
- 離職後3か月以内に、
- 期間の定めのない労働者として、
- 継続して雇用することが確実であること
これだけの条件が揃えば、1人採用で30万円の助成金が支給されます。
助成金はもらえるものです。返済の必要はありません。国の政策に協力した結果として支給されるものなので、受け取ったお金をどう使おうと自由なんですよ。
これは申請するべきでしょう。
早期雇入れ支援コースのおまけ支給
1人採用で30万円の助成金が支給されるこの助成金は、採用した社員に対して職業訓練をした場合、支給額がさらに上乗せされます。
- OFF-JTにかかる賃金助成:1時間900円~1,100円
- OFF-JTにかかる訓練経費助成:上限30万円~50万円
- OJTにかかる訓練実施助成:1時間800円~1,000円
再就職援助計画とは
再就職援助計画は、早期雇入れ支援コースの助成金を申請する会社には関係ありません。この計画は、自社の社員を再就職へ追い込んだ会社が立てる計画です。
- 一つの事業所において、
- 1か月以内の期間に、
- 30人以上の離職者を生じさせる、
- 事業規模の縮小・事業転換等を、
- 行おうとするときに立てる計画です。
そんな面倒なことをしないで、大量解雇をすればいいじゃないの?と思いませんか。
なぜ、このような面倒なことをするかといえば、計画を立てると、助成金がもらえるからなんです。
- 退職させるときに助成金を支給して、
- 就職させるときに助成金を支給する
いい意味で、「往復びんた」ですね。